修繕CAPEXジェネレータ(設備更新の時系列)
スライダーで建物の条件を動かすと、どの年にどの設備の更新期が来るかと、 金額の帯(安い側〜高い側)がその場で変わります。
計算の詳細
対象設備 5 件で計算しています(当サイトが公開している設備更新DBのレコード数です。ここに無い設備は合計に入っていません)。
このツールについて
買うときの利回りや DSCR は、買った瞬間の断面です。 そこには「10年目に屋上、12年目に外壁、その間に鉄部を3回」という、 保有している間に必ず出ていく金が入っていません。 このツールは、当サイトが公開している設備更新DBの周期を使って、 あなたの建物で、どの年に、どの設備の更新期が来るかを時系列に並べます。 良し悪しは言いません。時期と、分かっている範囲の金額だけを出します。
要点(3項目)
- 周期の正本は設備1件ごとのレコードで、そのすべてに出典と確度が付いています。このページに年数を直接書いていません。
- 費用レンジが埋まっていない設備は、金額を「—」で出して合計に入れません。そのうえで「対象 N 件のうち金額を算入できたのは M 件」と件数で言います。0円として静かに混ぜません。
- 計画期間(10年・15年)の外に更新期がある設備も、一覧で出します。期間を短く切って安く見せないためです。
入力した数値はブラウザの中だけで計算しています。サーバーへ送信も保存もしていません。 ページを閉じれば残りません。
入力欄の説明
(7項目)
- 構造
-
設備レコードごとに「どの構造に当てはまるか」が決まっています。当てはまらない設備は対象から外し、外した件数を結果に出します。
選択肢: RC(鉄筋コンクリート)/SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)/S(鉄骨)/W(木造・軽量鉄骨) - 建築年
- 各設備の起点にします。「最後に更新した年」を指定した設備は、そちらが優先されます。スライダーは今年から60年前までです。
- 戸数
-
戸数に比例する費用(住戸内の設備など)の掛け算と、戸あたり月額への換算に使います。初期値は代表例の20戸です。
スライダーの範囲: 1〜100戸 - 建築面積
-
建物を真上から見たときの面積(1階部分の面積に近い値。建築確認申請書・登記事項証明書で確認できます)。 屋上防水のように、㎡単価が建築面積で割られている費用の掛け算に使います。 初期値は代表例の200㎡です。分からないまま代表例の値で読むと、面積に比例する設備の金額は実際と大きくずれます。
スライダーの範囲: 50〜2000㎡ - 延べ面積
-
各階の床面積の合計(5階建てなら建築面積のおおむね5倍)。外壁塗装のように、㎡単価が延べ面積で割られている 費用の掛け算に使います。建築面積の欄と取り違えると、金額が階数の分だけずれます。 初期値は代表例の800㎡です。分からないまま代表例の値で読むと、面積に比例する設備の金額は実際と大きくずれます。
スライダーの範囲: 100〜8000㎡ - 計画期間
-
長期修繕計画は30年以上で作るのが原則ですが、一棟オーナーが判断するのは保有・借換の視野である10〜15年です。期間の外にある更新は、結果の「計画期間内に周期が来ない設備」に必ず出します。
選択肢: 10年(今年から)/15年(今年から) - 金額を持たない工事の時期(中間補修・作り直しの目安)も時系列に含める
- 費用を掛ける周期とは別に、時期だけを持っている工事を時系列に足します。 中間補修は、更新の前に入る軽い補修です。作り直しの目安は、費用を掛ける周期より長い間隔で来る、下地から作り直す工事 (外壁の除去・塗装、屋上防水の撤去・新設など)の時期です。 どちらも費用は持っていないため、金額は「—」で出し、合計にも入れません(0円という意味ではありません。作り直しの回は、1回分の費用の幅より大きくなる可能性があります)。 これらの周期を持たない設備は、補修が不要という意味ではありません。設備ごとの注記を読んでください。
計算式
(12本)
この計算機が使っている式は以下がすべてです。ここに書いていない補正はしていません。
| 項目 | 式 | 確度 |
|---|---|---|
| 起点年 | その設備の「最後に更新した年」/ 空なら 建築年 分かる設備だけ「最後に更新した年」を入れてください。空のままだと新築以来一度も更新していない前提になり、更新期が早い側に出ます。 |
E 推定 |
| 周期が来る年(時系列) | 起点年 + k ×(その設備の周期の下限) k = 1, 2, 3 …(今年から計画期間の最終年まで) 周期はレンジなので、本来は年ではなく「窓」です。時系列は早い側(周期の下限)で並べています。 引当は早く来る前提で置くほうが安全側であり、遅い側は年平均引当額の下限に効かせています。 期待値・確率分布・モンテカルロは使いません(周期は幅で示されているだけで分布の根拠が無いため)。 |
E 推定 |
| 中間補修が来る年 | 起点年 + k ×(その設備の中間補修の周期の下限)。ただし主たる周期と同じ年に来る分は重ねない チェックを入れたときだけ計算します。主たる周期の年に中間補修を重ねると、同じ年を二重に数えることになるため落としています。 |
E 推定 |
| 作り直しの目安が来る年 | 起点年 + k ×(その設備の作り直しの周期の下限)。主たる周期と同じ年に来る分も残す チェックを入れたときだけ計算します。作り直し(下地から作り直す工事)の時期を持つ設備は、 費用を主たる周期(大規模修繕の間隔)ごとに掛けており、作り直しの回だけの費用は持っていません。 主たる周期と同じ年に来るときは、その年の工事が作り直しになり、金額が1回分の幅より大きくなりうる ことを示すために、重ねて出します(金額は足しません)。 |
E 推定 |
| その年の金額 | (その設備の費用レンジ 低〜高)× 数量。中間補修の年は金額を出さない 数量は、費用レンジが「何あたりの金額か」(棟あたり/戸あたり/㎡あたり/台あたり)で決まります。 棟あたりは1、戸あたりは戸数、台あたりは台数です。㎡あたりの費用は、設備ごとに 「何の面積で割った単価か」が違うので、建築面積で割られている費用には建築面積を、 延べ面積で割られている費用には延べ面積を掛けます(設備ごとにどちらかを持たせてあります)。 画面では面積が常に入力された状態になります(初期値は代表例の面積です)。実際の値に合わせてください。 費用レンジが未収集の設備、数量が入力されていない設備は、金額を計算せず合計にも入れません。 中間補修の費用レンジは設備レコードが持っていないため、中間補修の年は金額を「—」で出し、 合計にも入れません(主たる工事の金額を補修に流用すると、確実に過大になるため)。 作り直しの目安も費用を持たないので、同じく「—」で出し、合計に入れません。 |
E 推定 |
| 計画期間の合計(低) | 周期の上限で並べたときに期間内に来る主たる周期の工事の、費用レンジの低い側の合計 「遅く来て安い」側の合計です。中間補修・作り直しの目安は費用を持たないので入りません。 |
E 推定 |
| 計画期間の合計(高) | 周期の下限で並べたときに期間内に来る主たる周期の工事の、費用レンジの高い側の合計 「早く来て高い」側の合計です。周期の幅によって、来る回数そのものが変わります。 更新(取替)と反復する補修が混ざった合計であり、「更新費用の合計」ではありません。 |
E 推定 |
| 年平均の引当額 | 合計(低)÷ 計画期間 〜 合計(高)÷ 計画期間 当サイトの計算・按分なので、元データの確度に関わらず推定(E)です。実際の支出は年ごとに山谷があり、平均どおりには出ていきません。 |
E 推定 |
| 戸あたり月額 | 年平均の引当額 ÷ 戸数 ÷ 12 オーナーが毎月の手取りから引く単位に直したものです。初期値は代表例の戸数(20戸)です。実際の戸数と違うなら、スライダーで合わせてください。 |
E 推定 |
| 金額の山(上位の年) | 時系列の中で、その年の金額(高い側)が大きい順に上位3年とその内訳 「この年に備えるべき」とは言いません。山が立つ年と、その年に何が重なるかを出すだけです。 |
E 推定 |
| 機器本体の希望小売価格(参考表示) | 表示するだけ。合計・年平均・戸あたり月額のどれにも足さない メーカーが機器本体の価格を公表している設備(給湯器など)は、その価格帯を参考として 別枠に出します。設置工事費・撤去処分費を含まない金額であり、実売価格でもないため、 これを合計に足すと「この金額で更新できる」という誤った数字になります。足す経路を作っていません。 確度はその設備のレコードが持つ確度(メーカー公表値なら A)をそのまま出します。 ここでの E は「合計に足さない」という当サイトの扱いの表示です。 |
E 推定 |
| 表示の丸め | 計算は万円のまま行い、丸めるのは表示の直前だけ。0.5万円未満は「1万円未満」と表示 中間の結果を丸めて次の計算に使っていません。0と表示して「かからない」に見せないため、 小さい額は「1万円未満」と書きます。戸あたり月額だけは円で表示します (万円では「1万円未満」ばかりになり、毎月いくら引く数字なのかが伝わらないため)。 |
E 推定 |
見落としがちなこと
10項目(見出しを押すと本文が開きます)
計算結果より、たいていはこちらのほうが金額を大きく動かします。
金額の出どころは設備ごとに違う。「—」は安いのではなく、まだ測っていない
必須
当サイトの設備更新DBは、周期と費用を別々の確度で持っています。 費用のほうは、いま3通りの状態が混ざっています。
- ①公的統計からの援用で埋めた推定(確度E)。分譲マンション共用部の大規模修繕工事費の統計を一棟賃貸に当てはめたもので、見積でも実測でもありません。当サイトの計算ではなく他人の建物の統計を借りているぶん、確度は推定のままです。
- ②まだ埋まっていない設備(「—」)。金額欄に「—」と出て、合計にも年平均にも入りません。「その設備に金がかからない」という意味ではありません。
- ③これから入る、複数社の見積(C)・自社運用の実測(D)・第三者の施工実績(T)。①は③が取れ次第そのまま置き換えます。
当サイトが避けているのは根拠を示せない数字を出すことで、 根拠のある援用は「推定(E)」と名乗ったうえで出します。どの設備がどれなのかは、 結果の「設備ごとの出典と確度」の表で1件ずつ確認できます。 合計の下には「対象 N 件のうち金額を算入できたのは M 件」と必ず出しています。 M が N より小さいうちは、合計を予算の根拠に使わないでください。
窓口での聞き方: この設備の更新で、直近の実績はいくらでしたか。見積は何社取りましたか。金額に含まれている範囲(撤去処分・足場・下地補修)はどこまでですか。
出典: 国土交通省「長期修繕計画標準様式、長期修繕計画作成ガイドライン・同コメント」 B 公的統計 / 住宅金融支援機構「機構共用部分リフォーム融資利用マンションにおける大規模修繕工事費の分析結果[2013~2018年融資利用案件]」 B 公的統計
周期の根拠は「分譲マンション共用部」の資料で、あなたの建物の資料ではない
必須
このツールが使っている周期の多くは、国土交通省の長期修繕計画作成ガイドラインに示された 修繕周期の例です。これは分譲マンションの共用部を想定した資料で、 RC・SRC を前提にしています。
- 木造・軽量鉄骨のアパート、住戸内の設備(給湯器など)はこの資料の対象外です。当サイトは、援用したレコードの確度を弱いほうへ落として持っていますが、それでも桁を確かめるための基準であって、あなたの建物の診断結果ではありません。実際の更新時期は、建物ごとの劣化状況(日射・雨掛かり・使われ方)でしか決まりません。
- 金額の側も同じです。いま入っている費用レンジは、住宅金融支援機構が分譲マンションの大規模修繕工事費を集計した統計から援用した推定で、母集団はやはり分譲マンションの共用部です。一棟賃貸とは発注のしかた(設計監理を入れるか・相見積の取り方)が違い、ズレの向きは一意に決まりません。
- 価格の年次も統計の基準年のままなので、レコードごとの注記を読んでください。
窓口での聞き方: 直近の建物診断・長期修繕計画はいつ作りましたか。前回の大規模修繕はいつ、どの範囲で行いましたか。
出典: 国土交通省「長期修繕計画標準様式、長期修繕計画作成ガイドライン・同コメント」 B 公的統計 / 住宅金融支援機構「機構共用部分リフォーム融資利用マンションにおける大規模修繕工事費の分析結果[2013~2018年融資利用案件]」 B 公的統計
周期どおりに壊れない設備がある
必須
設備には、経年でじわじわ性能が落ちるもの(塗膜・防水)と、 ある日突然止まるもの(ポンプの制御基板、給湯器)があります。 レコードごとに壊れ方(経年/突発/両方)を持たせているのはこのためです。
- 突発側を持つ設備は、周期どおりの引当だけでは足りない年が出ます。
- とくに給水ポンプや給湯器は、止まった時点で入居者の生活が止まるため、金額の準備だけでなく、誰に何時間で来てもらえるかの段取りが要ります。
- 火災保険の特約(電気的・機械的事故)で拾えるかは約款と契約で違うので、自分の契約でどう扱われるかを引受保険会社・代理店に書面で確認してください。
窓口での聞き方: この設備が突発で止まった場合、何時間で一次対応に来てもらえますか。代替機の手配は可能ですか。この故障は加入中の火災保険の特約で拾えますか。
出典: 国土交通省「長期修繕計画標準様式、長期修繕計画作成ガイドライン・同コメント」 B 公的統計 / 火災保険における建物付属設備と屋外設備の扱い(保険実務の一般論) E 推定 / 引受保険会社・保険代理店(契約内容の照会窓口) A 公式一次
同じ年に重なる工事は、足場を共用できるかどうかで金額が変わる
注意
屋上防水と外壁塗装のように、足場を必要とする工事が同じ年に重なることがあります。 このとき、まとめて発注すれば仮設費は1回分で済み、別々の年に分ければ2回払うことになります。 逆に、片方の劣化がまだ浅いのに合わせて前倒しすると、残っていた寿命を捨てることになります。 このツールは設備ごとの周期を独立に並べているだけで、 足場の共用も、まとめ発注の値引きも、前倒しによる寿命の切り捨ても計算していません。 山が立つ年を見つけたら、そこが「まとめる相談」をする年です。
窓口での聞き方: この工事とこの工事を同じ年にまとめた場合、仮設(足場)は共用できますか。共用した場合の金額はいくら下がりますか。
出典: 国土交通省「長期修繕計画標準様式、長期修繕計画作成ガイドライン・同コメント」 B 公的統計
屋上防水・外壁塗装の金額は「大規模修繕1回分」を大規模修繕の間隔ごとに置いている。作り直しの回は大きくなりうる
必須
屋上防水・外壁塗装の費用は、分譲マンションの大規模修繕工事費の統計から取った1回分の幅です。
- この統計は、古い塗膜や防水層を落とすか・下地をどこまで直すかといった工事の範囲を書いていません。そこで当サイトは、この金額を実際の大規模修繕の間隔(国交省の実態調査で最も多い周期の幅)ごとに来る費用として積んでいます。
- 国交省のガイドラインは、外壁の「除去・塗装」・屋上防水の「撤去・新設」のような下地から作り直す工事を、それより長い周期で示しています(年数は「設備ごとの前提」の表にあります)。その回の費用は別建てで持っておらず、1回分の幅より大きくなる可能性があります。
- 時期は「金額を持たない工事の時期も時系列に含める」を入れると表に出ます。
前回の工事が下地からの作り直しだったかどうかで次の金額が変わるので、工事の記録で確かめてください。
窓口での聞き方: 前回の大規模修繕で、外壁の古い塗膜は落としましたか。屋上の防水層は撤去して新しくしましたか、上から重ねましたか。次回の見積は、どちらの前提で出していますか。
出典: 国土交通省「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」 B 公的統計 / 国土交通省「長期修繕計画標準様式、長期修繕計画作成ガイドライン・同コメント」 B 公的統計 / 住宅金融支援機構「機構共用部分リフォーム融資利用マンションにおける大規模修繕工事費の分析結果[2013~2018年融資利用案件]」 B 公的統計
面積の欄が2つあるのは、設備ごとに「何で割った単価か」が違うから
必須
面積に比例する費用は、1㎡いくらの「1㎡」が設備によって別のものです。
- 屋上防水の単価は建築面積(真上から見た面積)で割った値、外壁塗装の単価は延べ面積(各階の床面積の合計)で割った値です。5階建てなら、この2つは5倍違います。
- 1つの「対象面積」に両方を掛けると、どちらかが必ず桁で外れるため、当サイトは設備ごとにどちらの面積を掛けるかをデータに持たせ、入力欄も2つに分けています。
- 初期値は代表例の面積(建築面積200㎡・延べ面積800㎡)です。実際の面積と違うなら、スライダーで必ず合わせてください。合わせないまま読むと、面積に比例する設備(屋上防水・外壁塗装など)の金額が実際とずれます。
そのうえで、建築面積は屋上の実面積ではなく、延べ面積は外壁の実面積でもありません。 面積比例の金額は桁を見るためのもので、実際の数量は見積の内訳書(数量拾い)でしか決まりません。
窓口での聞き方: この見積の数量は、どの図面のどの面積から拾っていますか。屋上の実面積と外壁の展開面積は、それぞれいくらで拾っていますか。
出典: 住宅金融支援機構「機構共用部分リフォーム融資利用マンションにおける大規模修繕工事費の分析結果[2013~2018年融資利用案件]」 B 公的統計
「年平均の引当額」を分譲マンションの積立金の水準と比べない
必須
国土交通省は分譲マンション向けに修繕積立金の目安を公表しており、 月額いくら積めばよいかの相場としてよく引かれます。ただしその目安には、次の2つの前提があります。
- 共用部分の工事だけを対象にしています(専有部分のリフォーム費用は原則として含まれないと明記されています)。
- 建物全体の専有床面積で割った単価(円/㎡・月)として示されています。
一棟賃貸のオーナーは、専有部の中身(給湯器・内装・住戸内の設備)も自分で負担します。 共用部だけを前提にした水準をそのまま自分の引当額に当てると、構造的に足りません。 逆に、このツールが出す年平均も、公開している設備の分しか積み上がっていないので、どちらも「全体」ではありません。 比べるなら、どこまでの範囲の工事を数えた金額なのかをそろえてから比べてください。
窓口での聞き方: いま持っている長期修繕計画は、専有部(住戸内の設備・内装)の更新を含んでいますか。含んでいないなら、その分をどこで見ていますか。
出典: 国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」 B 公的統計
「機器本体の価格」は、交換にかかる金額ではない
注意
給湯器のように、メーカーが機器本体の希望小売価格を公表している設備があります。 当サイトはその価格帯を参考として別枠に出していますが、合計にも年平均にも1円も入れていません。
- 本体価格には設置工事費・既設機器の撤去処分費・配管改修が入っておらず、これを更新費用として積むと、実際より安い数字になるからです。
- 希望小売価格は実売価格でもありません。販売店・工事店が実際に売る値段とは別で、広告の「工事費込み◯万円」は、本体価格に工事費を乗せたさらに別の数字です。
本体価格が分かることの使い道は、見積の内訳を分けて聞く手がかりにすることです。
窓口での聞き方: 見積のうち、機器本体はいくらで、工事費・撤去処分費・リモコン・配管改修はそれぞれいくらですか。本体は何号のどの機種ですか。
出典: リンナイ「ふろ給湯器(RUF-Eシリーズ)- エコジョーズ -」製品ページ A 公式一次 / ノーリツ「ガスふろ給湯器(GT・GRQ)」製品ページ A 公式一次
このツールは「買い」「見送り」を言わない
注意
出しているのは時期と金額の時系列だけです。 「修繕積立が足りている/足りていない」「この物件は買い」といった判定はしません。 判断に必要な材料は、このツールが持っていない側(融資条件・賃料の推移・出口の想定・ オーナー自身の手元資金)に多くあります。数字を判定に見せかけないことが、 このツールの設計です。 なお、計算結果は概算であり、税務・法務・投資の助言ではありません。
出典: 国土交通省「長期修繕計画標準様式、長期修繕計画作成ガイドライン・同コメント」 B 公的統計
対象になる設備は、当サイトが公開している数だけ
建物には、ここに出てこない設備が当然あります(給排水管・受変電・エレベーター・浄化槽など)。 当サイトは出典と確度が付けられたものから1件ずつ公開する方針なので、 公開している設備の件数は結果の冒頭に必ず表示しています。 件数が増えれば合計も年平均も増えます。 いま出ている合計を「この建物の修繕費の全体」と読まないでください。
出典: 国土交通省「長期修繕計画標準様式、長期修繕計画作成ガイドライン・同コメント」 B 公的統計
このページに書いていないこと
(4項目)
次の数字は、正確に書けないと分かっているので載せていません。
- 個別見積の実額・請求額(費用はレンジでのみ出します)
- 業者名・金融機関名と条件の組み合わせ
- 「修繕積立が足りているか」の判定(投資判断は利用者の責任です)
- 利回り・DSCR への反映(別のツールの領分です)
関連するページ
- 計算する: 屋上に太陽光、載せるべきか
- 手順を確認する: 防水工事と太陽光の同期確認リスト
出典と確度
(9件:A 4・B 4・E 1)
| 出典 | 種別 | 確度 | 備考 | 確認日 |
|---|---|---|---|---|
| 国土交通省「長期修繕計画標準様式、長期修繕計画作成ガイドライン・同コメント」 | 官庁ガイドライン | B 公的統計 | 令和6年6月改定版の「修繕周期の例」より。屋上防水(保護)・屋上防水(露出)・傾斜屋根は いずれも補修・修繕が12〜15年、撤去・新設(傾斜屋根は撤去・葺替)が24〜30年と示されている。 庇・笠木等防水の修繕も12〜15年。分譲マンションを想定したガイドラインであり、 一棟賃貸にそのまま当てはまるとは限らないが、周期の桁を確かめる基準として使える。 | 2026-09-03 |
| 国土交通省「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」 | 官庁統計 | B 公的統計 | 全64頁(PDFの頁数。紙面のノンブルは表紙の次から1始まり)。令和3年7〜10月に、大規模修繕工事の設計コンサルタント業務・ 施工の受注実績を持つ企業へ郵送で配布(814社・回収200社)し、工事サンプル878件のうち完了済みの818件を集計(PDF 4頁)。 大規模修繕工事の周期をマンション単位で集計しており、PDF 11頁(紙面10)「④マンション大規模修繕工事の 平均修繕周期」は、築年数・工事回数・実施時期の回答があった648件について、平均修繕周期は「13年」が最も多く、 全体の約7割が12〜15年周期で実施されていると示す。PDF 12頁(紙面11)「⑤マンション大規模修繕工事の回数と 修繕周期」は、回数別の平均修繕周期を1回目15.6年・2回目14.0年・3回目12.9年とし、回数が増えるほど周期が短くなる 傾向を示す(同頁の表で、修繕周期が12〜15年のサンプルの割合は全体で68.5%)。 2026-10-11 に本体PDFを取得し、該当頁の本文と表を直接確認した。 既存の mlit-condo-repair-survey(全2頁・944サンプルの概要資料)とは別の資料なので、id を分けている。 母集団は分譲マンションで、一棟賃貸の統計ではない。周期の桁を確かめる基準として使う。 | 2026-10-11 |
| 住宅金融支援機構「機構共用部分リフォーム融資利用マンションにおける大規模修繕工事費の分析結果[2013~2018年融資利用案件]」 | 公的機関の統計 | B 公的統計 | 令和2年9月公表・全19頁。機構の共用部分リフォーム融資を利用した分譲マンション1,550件 (2013〜2018年融資実行)の工事費を、2019年現在の価格になるよう物価係数で補正し、 さらに全国平均になるよう都道府県別の地域係数で補正したうえで集計している(18頁)。 工事項目ごとに単価の四分位(25%/50%/75%)を示しており、屋根防水工事は建築面積あたり (8頁・n=888。工法別の平均単価も同頁)、外壁塗装等工事は塗り仕上げ工事(10頁・n=228)と タイル工事(9頁・n=597)を分けて延べ面積あたり・戸あたり、鉄部塗装等工事は延べ面積あたり・ 戸あたり(11頁・n=750)で示す。工事費が直接工事費のみか、共通仮設費・現場管理費・ 一般管理費・消費税を含むのかは、原典のどこにも記載が無く確認できない(2026-09-14 に 本体PDF全19頁を取得して「直接工事費」「諸経費」「消費税」の語を全文検索し、 いずれも出現しないことを確認した)。 母集団は分譲マンションの共用部であり、一棟賃貸にそのまま当てはまる資料ではない。 当サイトが一棟賃貸の費用レンジに援用するときは、確度を E(援用による推定)に落とす。 利用条件: 機構の「サイトのご利用にあたって」(https://www.jhf.go.jp/terms/index.html)は 政府標準利用規約ではなく、私的使用・引用等を除く無断転載と無断改変を禁じ、引用時の 出所明示を求めている(2026-09-14 に同ページ本文を取得して確認)。したがって当サイトは 四分位表を転載せず、丸めたレンジと出典URLだけを出す。 工事の範囲を定義していない(2026-10-11 に本体PDF全19頁を取得し、「剥離」「除去」「塗替」「下地」 「撤去」「新設」「補修」の語がいずれも出現しないことを確認した)。外壁塗装(塗り仕上げ)の標本228件は 築30年以上が173件・約76%(10頁【図5-9】の築年数帯ごとの件数の合計)、屋根防水の標本888件は築10〜14年が 最多(8頁【図4-2】)。3頁は「築10〜14年の工事は、初回の大規模修繕工事と思われる」と書く。 したがって、統計の金額が国交省ガイドラインの「塗替/補修・修繕(12〜15年)」と「除去・塗装/撤去・新設 (24〜30年)」のどちらに当たるかは、この資料からは決まらない。当サイトは大規模修繕1回分の工事費として扱う。 | 2026-10-11 |
| 一般社団法人日本ガス石油機器工業会「長期使用製品 安全点検制度についてのご案内」 | 業界団体 | A 公式一次 | 消費生活用製品安全法の長期使用製品安全点検制度で特定保守製品に指定されていた9品目のうち、 技術基準の強化等で事故率が低下したとして、都市ガス用・液化石油ガス用の瞬間湯沸器(屋内式)・ ふろがま(屋内式)等7品目が特定保守製品の指定から除外され、石油給湯機(屋内式・屋外式)・ 石油ふろがま(屋内式・屋外式)の2品目は引き続き指定されている。あわせて「設計標準使用期間 (設計上の標準使用期間)について」の節で「※一般の温水機器は8~10年に設定されています。 機器によって異なりますので、メーカーにお問い合わせください。」と明記する(原文ママ、 2026-09-13 にページ本文(HTML)を直接取得して確認)。特定保守製品の指定・除外の有無に かかわらず、一般の温水機器全体に向けた目安として同じページに示されている記述であり、 個別モデルの年数はメーカー公表値で確認する必要がある。当サイトは金額を掲載しないため、 製品価格はこの出典に含めない。 | 2026-09-13 |
| リンナイ「ふろ給湯器(RUF-Eシリーズ)- エコジョーズ -」製品ページ | メーカー公表値 | A 公式一次 | ガスふろ給湯器(屋外壁掛型・エコジョーズ)の号数別ラインアップ。ページ内の「号数・価格」の 節に、品番ごとの希望小売価格(税込・税抜の両方)が明記されている(2026-09-14 に ページ本文(HTML)を直接取得し、24号・20号・16号の品番と価格表記が載っていることを確認)。 これは機器本体のメーカー希望小売価格であって、設置工事費・既設機器の撤去処分費を 含まない。実売価格でもない(実際の取引価格は販売店・工事店が決める)ので、 当サイトの工事込みの費用レンジにそのまま使わない。 なお、価格表記のまわりに「工事費は別」「リモコンは別売」といった注記そのものは ページに無い(2026-09-14 に再取得して確認)。含まれる範囲を断定できるのは 「機器本体の希望小売価格である」というところまでで、リモコン・配管の扱いは ページからは確定できない(要確認)。価格は改定されるため、掲載時は確認日を必ず残す。 | 2026-09-14 |
| ノーリツ「ガスふろ給湯器(GT・GRQ)」製品ページ | メーカー公表値 | A 公式一次 | ガスふろ給湯器のシリーズ別ラインアップ。ページ内の比較表に、シリーズごとの 希望小売価格(税込・税抜の両方)が明記されている(2026-09-14 にページ本文(HTML)を 直接取得し、GT-C(P/V)72・GRQ-C72-1・GT-70 等の価格表記を確認)。 rinnai-water-heater-lineup と同じく機器本体のメーカー希望小売価格であり、設置工事費・ 撤去処分費を含まない。実売価格ではない。当サイトの工事込みの費用レンジに そのまま使わない。価格表記のまわりの注記はこのページにも無い (2026-09-14 に再取得して確認)ため、リモコン・配管の扱いはページからは確定できない(要確認)。 | 2026-09-14 |
| 国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」 | 官庁ガイドライン | B 公的統計 | 平成23年4月策定・令和6年6月改定・全27頁。長期修繕計画の事例366件から、 計画期間全体での修繕積立金の平均額の目安を示す資料(2026-09-14 に本体PDFを取得し、 本文3頁・5頁・6頁・7頁を直接確認した)。当サイトはこの目安額そのものを転記しない。 持っているのは、目安の性格を読者に伝えるための出典として: ① 対象は共用部分のみ——本文3頁に「修繕積立金は、共用部分について管理組合が行う 修繕工事の費用に充当するための積立金であり、専有部分について各区分所有者が行う リフォームの費用は原則として含まれません」と明記されている。 ② 分母は総専有床面積——本文6頁の算出式が、計画期間全体に必要な額を 「マンションの総専有床面積(㎡)」と「計画期間(ヶ月)」で除して 円/㎡・月の単価として示している。 ③ 目安は【地上20階未満/20階以上】と建築延床面積の規模で区分され、平均値と 「事例の3分の2が包含される幅」で示される(7頁)。機械式駐車場は別枠の加算。 一棟賃貸のオーナーは専有部(給湯器・内装等)も自己負担であり、この目安の水準で 引き当てると構造的に不足する——修繕CAPEXジェネレータの注記はこの一次資料に拠る。 | 2026-09-14 |
| 火災保険における建物付属設備と屋外設備の扱い(保険実務の一般論) | 保険実務 | E 推定 | 建物に定着した設備は建物付属設備として建物の保険金額に含まれる扱いが一般的で、 定着していない屋外設備には別枠の支払限度が設けられていることがある。 設備が自己所有であることを支払の条件とするのが通例。契約により異なるため、必ず自分の契約で確認する。 実物見積の照会記録なし・実務レンジからの推定。代理店・施工会社から約款や保証条項の書面回答が取れたら A へ(価格ではなく条件の一般論のため、見積では格上げしない)。 | 2026-09-03 |
| 引受保険会社・保険代理店(契約内容の照会窓口) | 事業者窓口 | A 公式一次 | 自分の契約でどう扱われるかを確定できる唯一の窓口。口頭ではなく書面(メールで可)で回答を残す。 保険期間の途中では付帯できない特約があるため、引受の時点で扱いを確定させる必要がある。 | 2026-09-03 |
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